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一冊でわかる イラストでわかる 図解世界史

を教育現場のプロが分析してみた

  • 2019年12月17日
  • 2019年12月17日
住岡 大輔

さてさて、住岡大輔です。
普段は千葉県で個別指導の講師をしています。担当は国語と社会です。

住岡 大輔

いま見てくれている君は、どんな教材を使おうか悩んでいますか?それともなんとなく見ていますか?

住岡 大輔

まず中身を見る前に、「こういうのがあるといいなぁ」と考えてみましょう!その考えたことに応えてくれる教材かどうかを、君の目でじっくりと確かめてください。

教材名/出版社

教材名 一冊でわかる イラストでわかる 図解世界史
会社名 成美堂出版

この教材はどんな人におすすめですか?

世界史に手をつけ始めた人や教科書・参考書を読んでもイメージが難しいという人にうってつけです。

教材概要

私は高校1年生のときに世界史の授業を受けました。しかし、教科書を読んでも先生の授業を受けても、全体像がつかめずにイメージとして頭に浮かびませんでした。

なぜなら、支配範囲がわからない国家のこれまた知らない地域で起きる事件ばかりで、どのあたりで事件が起きたのか、そしてどういった領域の国々が争ったのかが文字の羅列からは読み取れないからです。

たとえば、古代のペロポネソス戦争。アテネはどこで、スパルタはどこか・・・。それぞれに味方しているポリスの位置は?マケドニアとペルシャはどこ??などなど、頭の上には?が大量に浮かびました。おかげで黒板に一番近い席にいながら授業中に居眠りして、物を落としても起きないくらいまでになりました(泣)

さすがにどうにかしなくては・・・。そう思ったときに出会ったのが今回紹介する教材です。正確にはムック本というジャンルに属しますが、私はこれを使って世界史を理解しました。

中身はカラーのイラスト・地図をふんだんに使って、文明の発生~テロリズムの頻発までを扱っており、世界史の教科書とのリンクも簡単です。

教材のポイント

ポイント

  • カラーのイラスト・地図が豊富
  • 勢力図の変遷もわかる
POINT 1
カラーのイラスト・地図が豊富
カラーの図表が豊富なことが一番の肝です。私もそれが目当てで買いました。教科書などを参照しながら読むと理解しやすい作りになっています。多くの地図は立体的に描かれており、山や川をはじめとする地理的要素も同時にチェック可能です。単なる平面の地図よりも視覚的インパクトがあるので、理解をよりスムーズなものにしてくれます。
POINT 2
勢力図の変遷もわかる
国家の位置やその勢力範囲がどのように変化していったかが一目瞭然です。ヨーロッパを中心とした世界地図上でB.C.5000~現在までの世界中の変遷、同じ期間で各地域の変遷を通史という形で辿ることができます。これによって、世界史にありがちな「各国史・各地域史はわかるけれど同時代の別地域とのつながりがわからない」という悩みに対応可能です。

世界史で重要なことは各国・地域史の理解もさることながら、同時代の他国や他地域とのつながりです。歴史がたったひとつの国や地域で完結することは少ないです。それはグローバル化した現在においても共通です(むしろ、より密接になっています)。そういったつながりを意識し、相互にどのような影響を及ぼしたのかをしっかり把握していきましょう。

先生よりアドバイス・メッセージ

本書と教科書・ノート・参考書の組み合わせで学んでいくのがベストです!

本書の説明で述べられている文章は概略になりますので、本書を教科書や参考書の傍に広げましょう。まずは教科書などの文章をきちんと読解し、歴史の流れを把握します。次に、それらの教材に書かれている文章だけでは場所・範囲・展開が掴みづらかった箇所にチェックをつけます。そして、本書の出番です。

チェックした箇所の該当ページを開き、地理的イメージの確認をします。場合によっては、授業ノートや自身で作ったまとめノートに、コピーしたページの図を貼り付けて振り返るようにするのも良いでしょう。いままで手書きで地図などをノートに書いていた手間も省けますし、なによりキレイで視覚的なサポートをしてくれるので心強い味方です。特に私のように絵のセンスが絶望的な人の場合は・・・。

ひとつだけ誤解をしてほしくないことがあります。それは、世界史ひいては社会科における最大の教材はなんといっても教科書であるということです。教科書を正しく理解し、理解した事柄を活用して問題をいかに解くことができるかが社会科の成績を上げる鍵です。そのためには、教科書を正しく理解するツールが人によっては必要です。そのツールとしてぜひとも役立ててみてください!

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