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世界史Bの必修整理ノート

を教育現場のプロが分析してみた

  • 2019年11月30日
  • 2019年11月30日
あいぴー

千葉県柏市で塾講師をしておりますあいぴーと申します。宜しくお願いします。

あいぴー

専門は大学受験の国語ですが、社会科や英語など、大学受験に必要な科目はなんでも見ます。受験に向けたトータルプロデュースを行っております。普段は中学生の5教科もすべて指導しています。情報や家庭科、保健体育も指導しますよ。

あいぴー

謎の塾講師と呼ばれておりますが、私の情報解禁まであと少し。それまでは謎の聖徳太子(失礼)としてお楽しみください。

あいぴー

さて、社会科はどうしても暗記科目という印象が強いと思いますが、意識ひとつ変えるだけでだいぶ視界が開けてくるものです。どんな教材を使うかもそうですが、使い方・意識の置き方というものが重要になりますので、そのあたりも含めてご紹介します。

教材名/出版社

教材名 世界史Bの必修整理ノート
会社名 文英堂

この教材はどんな人におすすめですか?

「世界史を受験で使いたいけど基礎から分からん!助けて!」という人はここから始めたい、という教材です。教科書レベルの流れや用語を一通り押さえて、実戦演習に入る前の総整理にうってつけです。また、ある程度深いところまで勉強したいという人にもお勧めできるくらい内容は充実しています。

教材概要

各単元ごとに、簡潔にまとめられた各項目の中で空欄補充していきながら要点を押さえていく、という形式です。

学校で使用する教科書と資料集、それに用語集を加えれば、この教材だけで十分に基礎学習ができます。私自身も高校生時代はこの教材中心に学習し全国トップレベルになりましたし、今指導している生徒も世界史は高水準な成績を取っています。

歴史の学習では、「流れや出来事の因果関係を押さえる際に何が重要なのか」「そもそもテストで問われやすい事項はなんなのか」が見えにくくなることがありますが、この教材は特に何が重要なのかが一目で分かるようになっているのが特徴です。

教材のポイント

POINT 1
超重要事項がシンプルにまとめられている
どんな教材でも同じ、と思われるかもしれませんが、プロの目から見た際、その時代や地域、出来事を理解するという点において、「情報の大きさ」には優劣があります。そのまとめ方が絶品です。たとえば、帝政ローマ期の五賢帝は全員覚えてほしいものの、東洋史との絡みを考えると最優先されるべきはマルクス=アウレリウス=アントニヌス帝であり、見事に5名の中で唯一、空欄補充になっています。前漢の武帝が塩・酒・鉄を専売にした部分も、塩だけが空欄補充になっているという核心を突いた作りになっている等、細かい作り込みが優れています。

POINT 2
基礎だけと侮るなかれ
空欄補充や太字部分などは教科書でも重要扱いされるものばかりですが、各ページの右側に小さく書かれている補足説明が非常によいです。特に深く突っ込んで押さえておきたい内容が用語集かそれ以上のレベルで書かれており、この補足説明と照らし合わせながら理解を深めていくと、それだけでも難関大の入試にチャレンジできるだけの予備知識は蓄えられます。特に、「なぜその事件が起こったのか」「結果としてどうなったのか」という因果関係の記述は必見で、論述問題を解く際の下地にもなり得るほど質は高いです。
POINT 3
地図学習ができる!
私が世界史を指導する上で最重要視しているのが、「地図で考える」という点です。つい最近も、中国で南北に分裂しやすい原因を生徒に考えさせる授業を行いましたが、とにかく地図を描き、そこに書き込みながら考えていくという行為が、思考の面でも、暗記の面でも非常に効果を発揮します。さすがにすべての単元ではありませんが、地図をベースにした知識の整理もしやすいのが一押しポイントです。

先生よりアドバイス・メッセージ

「ただ暗記する」という学習姿勢からの脱却がまず第一です。

「なんでこの人はこんなことしたんだろう?」「こんなことがあってそれからどうなったのかな?」と、常に問いかけながら読んでいき、空欄に言葉を埋め、ページ右側の補足を参照しながら理解を深めていく意識を持ってください。その際、教科書や資料集、用語集などを机に並べて、色々参考にしながらでも一向に構いません。重要なポイントをまず理解する、そういう目的で使ってみてください。

歴史というのは人の営為の集合体です。無味乾燥な出来事の羅列としてではなく、この教材を追いながら、そこに潜む人々の感情をイメージしてみてください。きっと楽しくなってくると思います。

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