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駿台受験シリーズ「化学頻出!スタンダード問題230選」

を教育現場のプロが分析してみた

  • 2019年11月26日
  • 2019年11月26日
河井昌裕

大学受験kawaiラボの主宰、河井です。

河井昌裕

京都大学大学院理学研究科で有機化学を専門に博士(理学)の学位を取得し、研究者時代には文部科学省によるナノテクプラットフォーム日米若手研究者交流事業の日本側発表者に採択され、海外での講演も行っていました。研究の傍で携わっていた塾業界に本格的に取り組む決断をして、2019年3月に大学受験kawaiラボを開校しました。

河井昌裕

なんで塾長じゃなくて主宰かというと、どこでも塾長って生徒に「塾長先生!」とか呼ばれて名前で呼ばれないのを見てたので、「絶対に呼ばないだろう肩書きにしよう!」と悩んだ末に主宰というのを思いついたのです。おかげでちゃんとみんな「河井先生」って呼んでくれます。

河井昌裕

そんな河井ですが、大学受験の化学、数学、物理を中心に英語や国語の指導にも関わっています。生徒をトータルプロデュースできるよう、様々な角度でアプローチしていくためにわざとレンジを拡げて生徒に関わっています。そんな河井が指導や自学の提案にお世話になっている教材たちをこの場にて紹介し、ひとりでも多くの方のお役に立ちたいと願っています。

教材名/出版社

教材名 駿台受験シリーズ「化学頻出!スタンダード問題230選」
会社名 駿台文庫

この教材はどんな人におすすめですか?

高校2年生後半以降、受験生で化学を国公立大2次試験や私立入試に使う方向けにおすすめします。学校でもらったセミナー化学やリードαなどが一通り習得でき、入試演習を進めていきたいとき、また、定番の数研出版の化学重要問題集の補完などに最適です

教材概要

多くの高校で理系の受験対策として、数研出版の化学重要問題集を配布されると思います。それをしっかりとやることはもちろんなんですが、同レベル帯でもう少し演習を重ねたいとき、単元内でのテーマをはっきりさせて演習したいときに使い勝手が良いです。化学の全範囲をバリエーションを揃えた上で230問というのはかなり効率よく学習ができると思います。

教材のポイント

ポイント

  • 基礎事項の確認から難関大レベルまで対応した網羅性
  • 問題編よりページ数が多い充実の解答
POINT 1
基礎事項の確認から難関大レベルまで対応した網羅性
酸や塩基、酸化還元の定義や結合の基本的な事項を問う問題から、難関大を狙うために必要な発展的な題材の中でも土台となる手法を多く採録しています。酸塩基滴定にしても基本の食酢の滴定、逆滴定、炭酸ナトリウムの滴定、混合物の滴定などオーソドックスな中で考えうるバリエーションを網羅しています。他の単元にしても同様、指導していてバリエーションが足りないと感じたことがありません。この問題集をクリアすれば受験生の足場は強固に固まるものと思います。早慶志望者や上位私立医科大、国公立医歯薬学部の方はこの後に化学の新演習を、旧帝大志望の方は旧帝大の過去問を中心に勉強していくことで対応力がさらに磨かれていくと思います。
POINT 2
問題編よりページ数が多い充実の解答
問題編は141ページであるのに対し、解答編が177ページもあり、しっかりと解答が記載されていると思います。解答の手法は極端にテクニックに寄ったものではなく、よくあるオーソドックスな手法が採用されていますし、また、式を書くだけでなく、式の項の意味を補助的に記載するなど、基礎から入試に踏み込むユーザーに優しい解答になっています。実際、このテキストを紹介して、解答の意味がわからないと言われたことは皆無です。その点、サポートが少ない環境での自学でも使いやすくなっていると思います。

先生よりアドバイス・メッセージ

教科書傍用の問題集を一通り習得し、入試に向けた勉強に踏み切ろうとする方にオススメする問題集です。教科書傍用の問題集で穴だらけなら一度回れ右して、その問題集の基礎事項のおさらいを優先してください。その後に、入試の対応力をつけるために取り組む問題集です。

この問題集に挙げられている項目をマスターするまで取り組めば、多くの大学の過去問に進むことができます。逆に言えば、この問題集が覚束なければ、過去問をやる意義に至りません。じっくりと完成させるべき問題集です。

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